個人事業主だけではなく、中小企業の社長も確定申告が必要になる場面は少なくありません。
例えば、
- 不動産所得
- 副業収入
- 株式売却
- 配当所得
- 生命保険の解約返戻金
- 医療費控除
- ふるさと納税
などがある場合、会社の年末調整だけでは完結しないことがあります。
しかし、普段は法人申告を税理士へ依頼している社長でも、個人の確定申告については意外と見落としが多く、
「悪意はないけれど申告漏れになっていた」
というケースが少なくありません。
税務調査でも個人の申告内容は確認されるため、早めに注意点を把握しておくことが重要です。
今回は、社長が確定申告でやりがちな代表的なミスを整理します。
ふるさと納税をしたのに申告を忘れる
社長が意外とやりがちなミスの一つが、ふるさと納税の処理です。
会社員時代はワンストップ特例で済んでいたため、
「寄付したから自動的に控除される」
と思っているケースがあります。
しかし、
- 確定申告を行う人
- 医療費控除を受ける人
- 不動産所得がある人
などは、ワンストップ特例が使えなくなることがあります。
その場合、確定申告へ寄付金控除を反映しなければ控除を受けられません。
寄付しただけで安心してしまうのはよくあるミスです。
配当や株式売却を申告していない
近年は投資を行う経営者も増えています。
そのため、
- 上場株式売却
- 配当収入
- 投資信託
などがあるケースも珍しくありません。
特定口座だから大丈夫と思っていても、
- 一般口座
- 海外証券口座
- NISA以外の取引
などでは申告が必要になることがあります。
また、証券会社が複数ある場合、
「一部しか資料を渡していなかった」
というケースもあります。
利益が出ている年ほど注意が必要です。
不動産所得の経費整理が曖昧
賃貸物件を所有している社長も多くいます。
その際、
- 修繕費
- 管理費
- 固定資産税
- 火災保険
などは必要経費になります。
一方で、
- 私的支出
- 家事関連費
- 個人利用部分
まで混在しているケースもあります。
税務調査では、
「なぜその支出が不動産所得の経費なのか」
という説明を求められることがあります。
経費性が曖昧なものは、日頃から整理しておくことが重要です。
保険金や解約返戻金を忘れる
生命保険を活用している経営者は非常に多くいます。
そのため、
- 満期保険金
- 解約返戻金
- 一時金
などが発生することがあります。
しかし、
「保険会社から振り込まれたお金だから税金は関係ない」
と思い込んでいるケースがあります。
実際には所得税の対象になる場合もあります。
保険関係は申告漏れが発生しやすい項目の一つです。
医療費控除の資料が足りない
医療費控除は利用者が多い制度ですが、
- 領収書紛失
- 集計漏れ
- 家族分未集計
などが起こりやすい特徴があります。
また、
- 通院交通費
- 家族分合算
なども対象になる場合があります。
逆に、
対象外の支出まで含めているケースもあります。
年末になってから慌てるのではなく、日頃から整理しておく方がスムーズです。
社長個人の経費と会社経費が混在している
税務調査でもよく論点になるのが、
「個人と法人の区分」
です。
例えば、
- 個人旅行
- 私的飲食
- 家族利用費用
などが会社経費へ入っているケースがあります。
逆に、会社の支出を個人側で計上していることもあります。
中小企業では社長自身が経理へ関与していることも多いため、
「なんとなく処理」
が積み重なることがあります。
確定申告の前に、一度整理しておくことが重要です。
住宅ローン控除や各種控除を使い忘れる
税金を払い過ぎるパターンもあります。
例えば、
- 住宅ローン控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 小規模企業共済
- iDeCo
などです。
特に社長は忙しいため、
「資料はあるけど提出していない」
というケースもあります。
申告漏れだけではなく、控除漏れにも注意が必要です。
まとめ
社長の確定申告で多いミスとして、
- ふるさと納税の申告忘れ
- 株式や配当の申告漏れ
- 不動産所得の経費整理不足
- 保険金の申告漏れ
- 医療費控除の集計漏れ
- 個人と法人の混在
- 各種控除の使い忘れ
などがあります。
多くの場合は意図的なものではなく、
「知らなかった」
「忘れていた」
というケースです。
しかし、税務調査では結果として申告内容が確認されます。
確定申告は単なる作業ではなく、自分のお金の流れを整理する機会でもあります。
年に一度だからこそ、早めに資料を集め、漏れのない状態で申告することが重要です。

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