新しくビジネスを始めるときや、ビジネスの成長ステージにあわせて、おカネが必要になることがありますよね。
そんなとき、たくさんある銀行の中でどこへ行けばいいのでしょうか。
まずは、日本政策金融公庫へ
中小企業にとって一番利用しやすいのが、日本政策金融公庫でしょう。
日本政策金融公庫には、50以上の融資制度があり、その中でも以下の制度があるため、
利用しやすいといえます。
・新企業育成貸付
→新しく事業を始めた方が申し込むことができる融資制度であるため、実績を持たない方でも
借入のハードルを下げることができます。
・セーフティネット貸付
→売上が落ち込んでいるなど、会社の状況が悪化している方向けの融資であるため、
他の金融機関では融資が難しい場合にも借り入れができる可能性があります。
(通常、金融機関は業績が良い会社に融資をすることを好み、経営状況が苦しい企業への
融資は避けたがる傾向にあります。)
そのほかにも、通常の運転資金や設備投資のための資金を借りるための貸付制度もあります。
よって、まずは日本政策金融公庫への申し込みを検討するのがよいでしょう。
次に、信用金庫や地方銀行
金融機関の中でも、規模に応じて付き合うべき金融機関は変わってきます。
売上が50億円あるなどの規模でない限り、都市銀行(メガバンク)への申し込みは避けましょう。
理由はたくさんありますが、中でも以下の3つが大きいです。
1.そもそも審査が厳しい
まず、申し込んだとして、チェックが厳しく、審査が通らない可能性が信用金庫などに比べて
高くなります。
また、審査が通ったとしても、保証付き融資になるでしょう。
保証付き融資は、限度枠がありますし、プロパー融資と比べて借りやすいものです。
助けてもらいたいときに、メインバンクとしている信用金庫などが、保証付き融資であれば、
貸してくれるかもしれません。
その枠を、いざというに助けてくれないメガバンクに使わないように気を付けましょう。
2.いざというときに助けてもらえない
先ほど書いたとおり、メガバンクは審査が厳しく、業績を見て判断される可能性が高くなります。
なので、業績が傾いたり、資金繰りが苦しくなったとしても、厳しい対応になるでしょう。
返済が遅れれば、一括返済の要求をされるなど、融資の引き上げがされることも想定されます。
もちろん、信用金庫などがそのような対応をしないかといえば、決してそんなことはありませんが、
メガバンクに比べれば、柔軟な対応をしてもらえるでしょう。
具体的には、これまでの取引実績や経営者の性格、会社の将来性など決算書上の数値には
見えない部分も考慮して検討をしてくれることがあります。
3.メインバンクをつくれない
都市銀行は、主に大企業を相手としてビジネスをしているため、中小企業とはドライに効率的に
取引をします。
仮に融資を受けられたとして、担当者が会社に来てくれることも少ないでしょうし、
場合によっては、窓口での対応のみとなることもあります。
それでは、困ったときに信頼して相談できる金融機関(メインバンク)を作ることができません。
利益が出なくても、会社は潰れませんが、おカネが尽きれば会社は潰れます。
中小企業にとってメインバンクを持たないことのリスクはとても高いのです。
上記の理由から、都市銀行ではなく、信用金庫や地方銀行といった中小企業を
メインに取引を行っている金融機関へ相談されることをおススメします。
なお、金利だけを考えれば、都市銀行のほうが低い金利で借りられますが、
支払う利息を計算してみると、そこまで大きな金額の差にはならないことに気づきます。
自治体の融資や補助金も優先的に検討する
都道府県や市区町村が金融機関、信用保証協会と組んで行っている「自治体制度融資」も
候補に挙げられます。
制度融資は、事業活動に必要な資金の円滑な調達を目的としており、
自治体が、金融機関の利息や保証協会の保証料の一部を補助してくれます。
他の融資よりも、借入まで時間がかかりますが、借入のコストを抑えて資金調達が可能となるため、
選択肢の一つとなるでしょう。
また、借入ではないですが、資金調達をするのであれば、要件を満たす補助金を
探すのも一つの手です。
申請等に工数がかかりますが、返済不要の資金が手に入るのは魅力です。
まとめ
借入など、資金調達する際の選択肢を挙げてみました。
会社の状況によって最適な選択は異なります。
会社の将来にも大きな影響を与える判断にもなりますので、専門家にも相談の上、
後悔のない決定をしましょう。
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