明確に伝えることの大切さ

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予約が希望通りにされていなかった

先日、とある施設の予約をしようと対面で予約を取ろうとしました。

そのときに、「次の週の水曜日か木曜日は空いていますか?」と聞いたところ、「水曜日なら空いています」と回答があったので、水曜日の予約をお願いしました。

ところが、予約した(と認識していた)水曜日に訪問してみると、予約がされておらず、その次の水曜日に予約が入っていると伝えられました。

結局その予約はキャンセルして、手ぶらで帰ることになってしまいました。

当然、しっかり確認をしていなかったわたしが悪いのは前提ではあるのですが、
これをよい機会として、なぜ、こんな事態になってしまったのか、原因とともに相手にモノゴトを伝えるときに大切なことについて考えてみます。

予約がうまくいかなかった原因

①「次」という言葉のあいまいさ

予約をした日は日曜日でした。
人によって週の始まりの意識は異なるもので、月曜日をスタートに考える人もいれば、日曜日が起点の人もいるでしょう。

とすれば、「次週の水曜日」は直近の水曜日ととらえることも、その次の週の水曜日ととらえることもできてしまうわけです。

②運営側での当たり前が浸透していなかった

予約をしようとしていたのは月末付近でした。
ところが、予約しようとしていた施設では、月の最終週は予約ができない仕組みとなっていました。

予約のルールにも記載があるにはあるのですが、ユーザー側はうっかりすると予約ができてしまうものと勘違いしてしまうこともありえます。
運営側は日頃から慣れっこなので当然と考えているものです。

運営側としては、「月末はもともと予約できないから、予約できる次の水曜日を案内しよう」という結論にいたった可能性があります。

③具体的な日にちを確認していなかった

わたしも施設のスタッフの方も「次の週の水曜日」という言葉を特定の日にちと確信して、明確な日付を使用しなかったことが最大の原因ではないでしょうか。

わたしとすれば、どこのタイミングでもよいので、「8月28日は空いていますか」とか「8月28日の○○時にお伺いします」とかといった言葉を使っていれば、
おそらくスタッフの方から、「最終週は予約できないんです」とか「予約をお取りしたのは9月4日ですよ」といった返答があったはずです。

一方スタッフの方としては、「9月4日で予約をお取りしました」と伝えていれば、
わたしは「8月28日の予約のつもりだったのですが・・・」と返していたでしょう。

コミュニケーションに必要な視点

①明確・具体的に伝える

次の○○、この前の○○といった表現は、人によって認識が異なるもので、会話の中で食い違いが生じやすいものです。
(それを利用して芸人がコントを作ったりもするものです。)

一方で、2024年の9月2日と言えばどんな人でも具体的な、一定の1日を想像することができますし、そこにズレが生じることはないでしょう。


②自分にとっての当たり前を他の人の当たり前としない

税理士であるわたしを含め専門性を仕事にしている方は、特に陥りがちになるのが、自分の業界の当たり前が外の世界でも通用すると考えてしまうことではないでしょうか。

「当たり前のことなんだから、それくらい知っておけ」というスタンスは論外であるとして、

「当たり前に知ってるから、他の人も多分知ってるよね?」といった考え方もよろしくないでしょう。

そして、一番怖いのが「1つの業界に長く染まってしまい、業界の当たり前と世間の当たり前との境界がわからなくなってしまっている」状態です。

司法書士の業界では、身分確認の際に干支を聞くのは当たり前だそうですが、1歩業界の外に出てしまえば、それは当然ではなくなってしまいます。

専門性の高い仕事をしていればいるほど、基本的なことは当たり前になりがちですので、その基本すらも疑ってかかり、丁寧に説明をしていくのが親切なのだと考えています。


③伝わっているか確認を取る

齟齬がないように具体的に伝え、自分の当たり前をかみ砕いてわかりやすく伝えたとすれば、自分としてはやり切った感はあるでしょうが、相手が満足して、納得できているかはまた別の話。

もしかすると、ズレが生じないための要件が足りなかったりするかもしれませんし、
当たり前のレベル感が想定よりも低かったりするかもしれません。

ですので、最後にご自身の伝えた内容の要点を復唱したり、不明点をヒアリングしたりするのがよいのではないでしょうか。
それによって、説明でこぼれ落ちた項目を拾ってあげましょう。

コミュニケーションは一方通行では成り立ちません。双方の理解によって生産的なものになるのです。

まとめ

コミュニケーションは、具体的に・常識の目線を合わせてキャッチボールすることが大切なのだと実感しました。

この視点を日常でも意識して取り入れていきたいです。

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